【リケオの部屋24】行動を否定されるより、「人間性」を否定されることに抵抗を感じる
『理系のおっさんの部屋24にようこそ!』
『今日のテーマは「行動を否定されるより、「人間性」を否定されることに抵抗を感じる」です』
『長い!』
『例えば、以下の実験をしたときに、AとBのどちらが効果的だったと思いますか?』
- 頭の中に「1~10」の数字を思い浮かべてもらう
- 思い浮かべてもらった後、それがもし偶数なら500円をあげると話す
- さて思い浮かべた数はいくつですか?
- この状況で、最後に以下、AまたはBのセリフをつける
A「ウソをつかないでね」
B「ウソつきにならないでね」
『(チラッ)B』
『・・・またタイトル見ましたね。そう、Bです!Aは「行動の否定」、Bは「人格の否定」で、ウソをついた人の割合はAが30%、Bはほぼゼロでした。犯罪心理学の研究でも次のようなことがわかっています』
- 「自分は本当は善良だが、今回は特別」と考える傾向がある
- つまり「本来の人格」と「実際の行動」を別ものとして捉えている
『行動を否定して抑止しようとしても、本当は善良♪って思ってるから意味ないのか』
『そうなんです、響きにくいっていうことですかね』
『怒るときは人格否定したらダメってよく聞くけど、抑止とかけん制には人格で言ったほうが良いってことか』
『・・・何かに使おうとしてますか?!』
『ふふふ』
『実際に、選挙では「投票は大切」よりも「有権者としてふるまうことは大切」と言ったほうが、投票率がUPした結果もあります』
『いろいろつかえそうだな。「私を理解してください」よりも』
『そう!「私の良き理解者になってください」』
『どうしよっかなー♪』
『実際にお願いしたわけじゃないです!』
『行動を否定されるより、「人間性」を否定されることに抵抗を感じるのまとめ』
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1回の過ちを否定するよりも、「人間性」を否定されることに、脳はより抵抗感を感じる。例えば「ウソをつかないでね」よりも、「ウソつきにならないでね」のほうが効果的という実験結果がある
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「自分は本当は善良だが今回は特別」と考え、「本来の人格」と「実際の行動」を別としてとらえる傾向があるため(犯罪心理学)
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選挙で「投票は大切」より「有権者としてふるまうことは大切」と言った方が投票率がUPしたという結果もある。他にも「私を理解してください」よりも「私の良き理解者になってください」など
『やってみてくださいねー』
『すごい使えそう♪♪♪』
『ほどほどに・・・』
『今年は、これで更新納めですー。よいお年をー!』
『池谷裕二先生の本を参考にしました。2016年は1月10日からです!!』