【リケオの部屋7】見たものを自分の体験として感じるミラーニューロン
『理系のおっさんの部屋7にようこそ』
『今日は「見たものを自分の体験として感じるミラーニューロン」です』
『そんなのどうやって見つけたの?』
『まずはイタリアのパルマ大学での実験です。人が食べ物を手にしたとき、それを見ているだけのサルを観察しました。そうすると、サルの脳内では、サルが実際に食べ物を手にしたときとほぼ同じ部分が反応したんです』
『見てるだけなのに?』
『不思議ですよねー』
『人の行動を脳内再生して自分の体験として感じる・・・』
『これは人間にもあって、例えば、痛い映像を見て「痛い!」と思うのは、脳内では自分が痛がっているときと同じところが反応しているからなんですねー』
『痛い状態を体験したことになるのー?嫌だー』
『さらに、例えば、あるレバーを押せば食べ物が出てくることをサルに覚えさせ、他の人がそのレバーを押すのを見せます。そのとき、食べ物が出てくる部分を隠してサルから見えなくすると、どうなると思いますか?』
『食べ物が見えないなら、反応しないんじゃないの?』
『そう思いますよね!でも、脳内では食べ物を手にしたときと同じ部分が活性化するんです!予測してるんですねー、あのレバーを押すと食べ物が出るはずだって』
『相手の立場にたってものを考える、の脳内バージョンですか?』
『そうかもしれないです、無意識に行われていますけど。このミラーニューロンによって、他者に共感したり、行動を理解して予測していると考えられています』
『じゃー怒られてる人や、呼び出されてこれから怒られるんだなーって予測がつく人を見ると、自分も怒られたように感じるのか・・・』
『なんで怒られることばっかり』
『怒りっぽい人、嫌いなんだよね』
『大げさに言うと、楽しそうな人を見ると楽しく感じる』
『ほほー』
『ムスっとしてる人を見るとムスっと感じる』
『ムスッ』
『ほらねー!』
『これは悪意のある例に対してだ』
『他には、スポーツ観戦をして手に汗握るのも同じです』
『・・・ラグビー!!五郎丸!!』
『普段どういう環境に自分を置くかは大事ですねー』
『見たものを自分の体験として感じるミラーニューロンのまとめ』
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ミラーニューロンは、他者の行動を見ただけで、自分がその行動を体験したかのように反応する神経細胞
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例えば、他者が痛みや嫌悪を感じているのを見たとき、脳内では自分が痛みや嫌悪を感じたときとほぼ同じ神経細胞が反応している
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ミラーニューロンによって、他者の感情に共感し、行動を予測・理解することができる
『ちなみに自閉症スペクトラム*1では、このミラーニューロンがうまく機能していないことも確認されています』
『他者とのコミュニケーションに影響するのかー』
『適当にミラーニューロンっぽい画像貼っときますね』
『適当(笑)』
『興味のある方は、以下の書籍がおすすめです。また明日ー!!』